■管釣り(エリアトラウト)のファイトについて考えてみた
youtubeで北海道の管釣り動画(主にテンパウンドさんで撮影されたもの)を見ていて、管釣りのファイトについて思うところがあったので、少し自分なりの考えを書いてみます。
■なぜバレるのか?
いくつかの動画を見ていて感じたことはバラしが非常に多いということです。
これにはいくつか原因があると思いますが、思いつく限り列挙してみます。
(1)掛かり所が悪い
(2)ロッドが仕事をしていない
(3)リール(ドラグ)が仕事をしていない
(4)フッキング(針掛かり)が不十分
(5)ファイト中にラインテンションが抜けている
1~5の数字が大きくなるほど(下に行くほど)、アングラー側の技術介入度が大きくなる(=やりようによって改善できる)要素と思われます。
順番に見ていきましょう。
(1)掛かり所が悪い
これはいわゆる外掛かり、皮一枚掛かりなど、そもそもファイト中にバレるのが必然的な掛かり方というケースもあるため、今回は無視します。(適切なラインテンションを維持できれば当然こういったケースでもキャッチ率は上がります)
(2)ロッドが仕事をしていない
そもそも管釣り用ではないロッドを使用してバラしが多発しているようなケースでは真っ先に疑うべき要素です。管釣り用のある程度まともなロッドであれば、魚が暴れてもティップが追従してバラしを防いでくれます。
(3)リール(ドラグ)が仕事をしていない
スムーズで適切な設定のドラグはラインブレイクを防ぐだけでなくバラシ防止にも有効です。
(4)フッキング(針掛かり)が不十分
フックが鈍っている、フックの径が太すぎる、フッキングパワーが不十分等の理由により、しっかり魚の口に針先が貫通していない場合、バラしが増えます。
特に管釣りの場合はバーブレスフックを使用するため、フックが原因のバラしは想像以上に多いです。フッキングに関しては非常に深い世界なので、詳細はまた別の機会に改めて書きます。
(5)ファイト中にラインテンションが抜けている
動画を見ていると、多くの人がフッキング直後からロッドを立ててファイトしていました。そしてロッドを立てたままランディングしようとするため、魚が水面で水しぶきをたてながら暴れ、ネットイン直前でバレるというシーンが多く見られました。
管釣りに限らず、釣り全般で最もバレるリスクが高いのが「ジャンプからの首振り」や「エラ洗い」など、魚とルアーが水中から出た状態でテンションが抜けるケースです。
■バラしを減らすには
(1)~(4)はタックル構成、ドラグ値、フック、フッキング等ファイト以前の問題ですが、(5)については明日から実践できる対策があります。
魚とルアーが水中から出た状態でテンションが抜けるのを防ぐ方法は簡単で、魚を水中から出さなければ良いのです。
具体的にはロッドを立ててファイトするのではなく、ロッドを下げて(下に向けて)ファイトします。こうすると、魚はジャンプはおろか、水面に顔を出すことすらできなくなります。(その時のドラグ値とロッドパワーを超えるような大物は別ですが)
足場と水面の高低差がそれほど大きくなければ、ロッドは最後まで上げずに真っ直ぐ引いてランディングします。こうすることにより、ネットインの瞬間までラインテンションが抜けないためバラしは確実に減ります。
(文章で書いてもなかなかイメージしにくいと思うので、今度動画を撮ってみます)
ただし、この魚を水中から出さないファイトにもデメリットが一つあります。
それは「魚のトルクが大きいとなかなか寄せられない」という点です。その場合はロッドを立てて水面引きながらファイトすることもありますが、このときもネットインの瞬間までラインテンションが抜けないようにすることが重要です。
(ラインテンションが強すぎてバレる場合は、ロッドとドラグを見直します)
■まとめ
水面をバシャバシャと派手な音と水しぶきを立ててやり取りするファイトの方が「映える」かもしれませんが、他の人に気付かれないくらい静かにファイトしてネットインする方が、バラしも少なく魚にも優しいのでオススメです。
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